雑談のネタに!日本語の面白い語源・由来を探してみました

こんにちは、マイマイです。

前回のセミナーで「はたらく」の語源・由来は、周りの人を豊かにする働き方、つまり「傍(はた)を楽(らく)にする」から来ていることを紹介しました。

セミナーを聞いていたメンバーさんはもちろんのこと、僕もこの語源・由来には、びっくりだし感動もしました。

改めて、日本語の深みやすごさを実感しています。

なので、他の言葉にも、面白い語源・由来が隠されているのではないかと思い、探してみました。

今回は、僕が気になる日本語の面白い語源・由来を四つほど紹介します。

どうぞお楽しみくださいませ!

「傍(はた)を楽(らく)にする」のセミナー内容はこちら⇩

さばを読む

自分の利益を増やすために、商品などの数量をごまかして伝えることを言うが、現代では自分の年齢ごまかす時に使うことが多い。

魚の鯖説

魚屋がたくさんの鯖をまとめて売るときに、(わざと)数え間違って実数より多く言いがちであることから来たものとする説が有力です。

魚の鯖説2

昔は冷蔵庫がなく、鯖が腐る前に、早く売る必要があり、適当に数えていたことが由来となっている説もあります。

産飯説

魚の鯖説を否定して、仏教用語の「産飯(さば)」から来ていると言う説は折口信夫が説きました。

この説では、「さば」の一部が施しとて撒かれ餓鬼や鳥獣などに与えられるさまから、つまみ食いのことを「さばよみ」と呼ぶようになったとする。

ちやほや

「おだてるなどして機嫌をとり、甘やかすさま」と意味する、ちやほや。

子どもが愛情たっぷりに育てられた様子として、「蝶よ花よと育てられ……」というフレーズを聞いたことありますか?

僕は知らなかったのですが、この「蝶よ花よ」という言葉が、「ちやほや」の語源になったようです。

平安時代に詠まれた歌

時は10世紀末、一条天皇の世、平安時代の宮廷。

関白藤原道隆の娘、定子が中宮となって、彼女に仕えたのは、かの有名な「枕草子」を記した清少納言。

和漢の才に富んだ定子の周りには華やかなサロンができたが、父道隆が死に、次いで兄弟が失脚するといったん出家。

だが一条天皇の寵愛(ちょうあい)を受けて再び皇后として戻るという出来事があった。

ところがその後、時の権力者である藤原道長の娘、彰子が一条天皇の中宮に立つと、周囲の関心は定子から彰子に移り、みなが彰子にこびへつらうようになったという。

ちなみに彰子に仕えたのが「源氏物語」を著した紫式部。

(清少納言と紫式部の対比は古文で習いましたね。これを機に思い出しましたw)

そんな宮廷内の勢力の移り変わりを目の当たりにした定子が、忠勤を励んだ清少納言に詠んだ歌がこちら。

みな人の花や蝶やといそぐ日もわが心をば君ぞ知りける

意味:世間の人がみな、花や蝶やといそいそと美しいものに浮かれる日も、あなただけは私の本当の気持ちを知ってくれているのですね

江戸時代で順序が入れ替わる

その後しばらく時が経って江戸時代、この歌の、「花や蝶や」が「蝶や花や」に入れ替わり、短縮された言い回しから「ちやほや」になったというのが一般的な説。

もしかしたら、うっかり八兵衛みたいな人が花と蝶の順序を間違えたと言うのはありそうな話ですね。

ビビる

現代語である「ビビる」、びっくりしたときによく使うと思うのですが、この言葉が使われ始めたのが平安時代だとか!

戦争で、大軍が動き、鎧が触れ合ったときに「ビンビン」という音が響くことから「びびる音」と呼んでいました。

平家がいっせいに飛び立つ小鳥の音を、源氏軍が攻め込んだ「びびる音」だと勘違いして、ビビって逃げたという話は有名と言いますが、知ってましたか?

もしかして高校生の時、古文で習ったのかも知れませんが、覚えてませんw

江戸時代には「はにかむ」という意味でも使われていたとのこと。

その他の現代語「マジ」「ムカつく」「ヘコむ」「キモい」「ヤバい」なども歴史ある言葉のようです。

言葉は周り回って、意味を変えながら、いつの時代でも使われていくのでしょうね。

面白い

最後に、タイトルにもある「面白い」の語源・由来についてです。

「面白い」は奈良時代以前から使われているほど歴史は古く、その語源には諸説あるようですが、ここでは三つの説を紹介します。

面白説

面は目の前、白は明るくはっきりしている様子を表しています。

つまり「面白い」とは目の前が明るくなった状態のことで、これが転じて目の前の美しい景色という意味を持ちました。さらに意味が転じ、楽しい、心地よいなどの明るい感情を表現するようになったといわれています。

そしてこの表現の広い意味を取って現代の「面白い」になったとか。

面白説2

日本神話に登場する太陽・光の神様であるアマテラスオオミカミが関わっているという説も存在します。

日本神話には、アマテラスが天岩戸(アマノイワト)に隠れてしまい、世界が真っ暗になったという「岩戸隠れ」の伝説があります。

この中で、アマテラスを外へ出そうと八百万(ヤオロズ)の神々が天岩戸の外で宴会を開くのですが、その騒ぎが気になったアマテラスは少しずつ天岩戸を開けてしまいます。

その際に闇に包まれていた世界がパッと明るくなり、戸の前にいた神々の顔(面)が白くはっきり見えるようになったのだとか。

その様子が、「面白い」の由来のひとつとされています。

思著説

「思う」と「著(しるし)」から成り、思いが強く際立っているという意味の「おもしるし」という言葉が「おもしろし」、そして「おもしろい」に変化したと言われています。

最後に

「傍(はた)を楽(らく)にする」もそうですが、日本語の語源・由来は本当に面白いものばかりです。

そして奥が深い!

歴史ある言葉は、意味を変えながら、時代時代に合わせて使われていく。

その語源・由来は諸説ありますが、自分で説を考えてみるのも面白いかも知れません。

歴史好きな人はワクワクすると思いますよ。

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